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SWEET GREEN LAND Ⅱ

A purist for fly fishing in the South Island, New Zealand

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Adventurous Monday

昨日は久々にいいレインボウ釣ったなあ。。

さあ、今日はどうしよう?


昨日は3つあったアイディアのうち、③の新しい川にトライするを選択しましたが、今日は①のホームリバーの支流をやってみようということで考えがまとまった。

問題は昨日以上に風が強くなりそうな予報が出ていること。だから引き続き大きな川はやめておいたほうが賢明だろう。ホームリバーの水系の支流もいくつかあるので、まずは手前のストリームからやってみて、その後の行動は魚の反応と風次第で考えるといった展開ですね。



とりあえず朝10時過ぎにゆっくり出発。どうかな~



久しぶりに訪れたこのストリーム。
水は全く問題なし。いつものこのストリームの水の色だ。


そして開始早々にこのチビブラウンが反応。

いけるのか?

しかしこの後が続かない。
予報どおり風が強いながらも、とりあえず釣りにはなる。この小さなストリームではロングキャストは必要がないので。

約90分釣ってみて、同じようなミニブラウンがもう1匹出ただけ。


よし、次だ。


本流のもう少し上流に流れ込む同じようなストリームがもう1本あるが、そこはスキップして、ここから80kmくらい上がった本流の上流部に加わるもう少し大きな規模の支流に行ってみよう。そこがこの日一番気になっていた川なのだ。



一気に行きます。久しぶりのホームリバーに向かう大好きな景色。

早くホームリバーで釣りがしたいが。。


約1時間のドライブで目的の支流に到着したが。



ガーーン。。。濁ってま~す。

もちろん増水後、かなり水位が下がってきたのは確認してからきたのだか...

水位はいいのだけれど、濁りが。。

そうかあ、この川は濁りが引くのが遅いんだなあ。

さあ、どうしよう?

とりあえずこの支流の少し上流の、釣ったことのある区間に車を走らせてみる。

メインの国道から上流に向かうサイドロードに入っていく。

入り口にこのサイドロードが向かう方面の地名がまとめて示されているんですが、昨日釣ったレインボウの川の地名が書いてある。

へえ、そうなんだあ。
あの川は昨日初めて行ったから、こっちからも行けるなんて知らなかったなあ。

いつもの橋から川を見てみたが、やっぱり濁っている。数キロ上流に上がったところで変わらないですね。

今日はこの支流はダメだ。

地図でここと昨日の川の位置関係を確認してみよう。なるほど、ここから内陸の山越えルートで昨日の川の上流に出れるんですね。昨日は下流から上がっていったから、反対側から向かう形になるわけだ。

ここから、持ち前の冒険心が発揮されて、全く想定外のストーリーになっていきます。

時間はまだ午後2時半だし、地図で見た感じではそれほど遠くなさそうだ。
どっちにしてもこの内陸からイーストコースト沿いのDunedinに戻るわけだから、昨日の川を経由して少し遠回りで帰ってもいいかな。

今から向かえば、まだ3-4時間は釣りが出来るだろう。

かなり楽観的な考えで、昨日の川にもう一度行ってしまおうという気持ちが強くなってきた。


どんよりとした曇り空になってきたけど、行ってしまいます。

この山越えルートがどんな道なのかも全く知らずに。



さっきの濁っていた支流沿いにどんどん上がっていって、山間部に突入。

標高もどんどん上がっていく。

やがてこのルートは山の斜面を切り崩して作っただけの、絶景だけど超絶恐怖の狭いグラベルロードに(ガクガクブルブル。。)

残念ながらいつものように運転しながら写真を撮るなんてことはできませんでした。

20km/hくらいで、一瞬たりともステアリングホイールから両手を離すことができなかった。

なんせ谷底のはるかずーーーーっと下方に小さく川が見えて、ちょっとでも道を外したら真っ逆さまに滑落ですから。

ホントにもうこれ以上進みたくないって思ったけど、もう引き返すわけにもいかない。

行くしかない!!(泣

まさにそんな感じでした。知らないって恐ろしい。


ネット上にあった写真で、自分で撮影したものではないですが、こんなところです。
ピークの区間の道の狭さや、崖の角度、高さはこんなものではありませんでした。
この写真からはここを車を運転して越える恐怖感はちょっと伝わらないですね。

ここは天気のいい時に、誰かと一緒に行って、車を降りて写真を撮りたいですね。

この日のように風の強い日に1人ではもう通りたくない。

あそこはやば過ぎる。。



死ぬ思いでどうにか到着した昨日の川の上流部。昨日の最後に釣った区間より10kmくらい上のようだ。

とりあえずこの辺りでやってみて、ダメなら昨日のセクションに再度トライしてみよう。


いいですね~、この辺りの雰囲気も。雨が降ったり晴れてきたり、変わりやすい天気。

1時間ほど釣ってみて、ドライ&ニンフのドライに浮いてきたけど食いきらなかったのが1回と、流れの止まっているプールのバンク沿いにポケーっと浮いていたのが1匹。どっちもレインボウだ。

高巻きしなければ越えられない場所まで700mくらいの区間を見て戻る。



このプールまで戻ってくると、レッドバンドのレインボウを発見!


昨日釣ったようないいサイズが少なくとも2匹はいる。
さっき釣り上がったときは見えなかったけど、日が差してきて魚が動き出したか?
けっこう深い流れなのでドロッパーを1.2mくらいに長くしてトライしてみる。
ドライ&ニンフではこれくらいの長さが限界ですね。

魚の動きを観察していると、昨日のヤツと同様、かなり動き回ってフィ-ディングしているけど全く浮いてはこない。

ニンフが魚の目線まで届いていない気がする。

昨日釣ったスポットくらいの水深なら何とかなるが。。

逆にニンフをもっと深く沈み込ませれば食ってくる気がする。

こんないい魚が見えていて、釣らないわけにはいかない。

ここはもうエントリーポイントのすぐ上なので、車に戻ってチェコニンフをセットアップする。

今日はESNを持ってきてないので、代わりに9ft6inchのLoop Evotecで。

チェコニンフなんて久しくやっていないので、リーダーもベストに入れていなかった。

この状況ではニンフを2つともボトム付近に送り込みたいので、ドロッパーの上針にアンカーフライとなる3.8mmビーズのブラウン系、本線の下針に昨日と同じ2.8mmビーズのカディスグリーンをリギング。

タングステンビーズのカラーは両方ともガンメタ。

すぐにとはいきませんでしたが、深いプールを動き回る魚とニンフの流れるレーンがリンクするように修正しながら10回くらい流していくとやはり食ってきた!




やっぱりチェコニンフ!
この重量感だとかなりのサイズだろう。絶対にランディングしたい。



獲りました。昨日と同じサイズ。55cm、2kg(4.5lb弱)のジャック。
バイトしたのは2.8mmのカディスグリーンの方だった。



恐怖の山越えをして、さらに車にロッドとリーダーを取りに戻った努力が報われた。

写真撮影を終えて、魚をリリースして釣りを再開。



今度はあっさり2投目でもう1発!


またまたデカイ!すごいパワーで流れに突入していく。



全然浮いてこない。今年はこのLoopに折れないで頑張ってもらいたい。



またまた同サイズのオス。1cmくらい短いけど、ほとんど同じです。
これもカディスグリーンにバイトした。


 
イカツイ顔のかっこいいレインボウだなあ。



もう暴走する気満々て感じですね。

やはりこのプールに居たのはこの2匹だったようで3発目はなかった。
でもこの時点ですでにかなり満足。



もう遠くまで行かないのでこのままロッド2本を持って歩こう。

最後に車を止めた場所のすぐ下で、ドライに浮いてきて食いそこなったヤツをもう1度見に行こう。



今日釣り始めた時は、対岸から落ち込みの下を流すと浮いてきたんですが、そこにはもう居なかった。
ふとこのコーナー外側のえぐれの反転流の中が気になって、川を渡ってこちら側からのぞいてみると反転流に向かってライズしているいいレインボウが居た!

さっきのヤツがこっちに移動してきたのかもしれない。

これは釣りたい!ドライで釣りたい!

すかさずロッドをVXPに持ち替えて、胸のフライピットにあったNZのメイフライパターン、#13カカヒクイーンをプレゼンテーションしてみる。

しかしテイクしてくれません。

レインボウは反転流の中でけっこうリラックスしてライズを繰り返している。

6-7回流してフライを変える。

フライさえ合えば食いそうだ。

3Xリーダーに直結したドライ&ニンフをドライに結び変えただけだったので、きっちり4Xのティペットを結んで仕切り直し。

次のフライは。。

#15アダムスパラシュートを結んだ。

けっこう至近距離でしゃがみ込んでのアプローチ。

1投目のアダムスがフワっと水面に落ちると、レインボウが顔丸出しでパクッとテイク!

やっぱりフライだっ!




これがまたしてもデカイ。

何とか落ち込みの下には走られずに、この反転流の中だけで済みましたが、代わりにこの中で大暴れ。



もう、なんだか飛びまくりです!

もうやめてーーって感じでした(笑



これがライズしていたレインボウ。これもやっぱり同じ55cm、2kgクラス。


 
いい魚だなあ。



こんなのが目の前で顔まで出してパクッとドライを取ってくれたわけで、こっちももうしびれまくりです。


すっかりレインボウ祭りとなったこの週末の最後の魚。



メスや小さいヤツはどこにいるんだろう、この川は?

こんな山奥に1人で7時までやってしまった。

もう帰ろう。

この日短時間の釣りで、同じサイズのビッグレインボウを3本。昨日のをあわせると4本釣った今週末でした。

釣った魚は4本とも見えていたサイトフィッシング。

でも状況と釣った方法はそれぞれ違っていて、昨日のヤツはドライ&ニンフで、初めは反応しなかった魚にタイミングを変えてアプローチし直して仕留めた。

今日の1、2本目は同じスポットで、ドライ&ニンフでは食わせられなかった魚をチェコニンフへとメソッドをシフトして。

そして最後はライズしていた魚で、ドライフライを合わせて決まり。

チェコニンフィングを繰り出したのは本当に久しぶりでしたが、自分自身でもその威力を再確認しました。

あの状況で、普通のニンフィングでは食わせられない魚を目の前にして、チェコニンフならばきっと食わせられるという確信の元にわざわざ車まで戻ってセットアップしたわけですが、それでもあのクラスのいい魚を2本ともきっちり仕留めてしまえるこの釣りは唯一無二のメソッドだと。

アウトリガースタイルもありますけど、今日のように見えているのに深くて攻め切れない魚にフライラインを介さないでより正確に、タイトにニンフを送り込めるダイレクトな操作感のヨーロピアンスタイル。その釣獲能力の面では恐るべしというより他ないですね。




結局、昨日と同じイーストコースト沿いをDunedinへと帰ります。

近場のストリームの様子見から始まって、期待していた川の予想以上の濁り~想定外の恐怖の山越え~これまた想定外のビッグレインボウ3発のいい釣りと、とっても濃い内容のアドベンチャラスな月曜日となりました。

なんだかあの川がすっかり気に入ってしまった。

Dunedinから日帰りでいけるレインボウの川としてはいいですね。景色もいいのに加えて、印象的なのはリバーベッドの石がキレイなこと。

自分が釣ったことのある南島の川の中で、リバーベッドのクリーンさという面ではたぶん一番ですね。

今やDydimoだけではなく、その他にもいろいろな種類の害のある藻類が増えてしまって、リバーベッドが綺麗なフリーストーンの川が少なくなってしまったNZ南島。

NZに対していいイメージだけを持っている日本の皆さんは、「ええ、そうなの??」って思うかもしれませんが、そうなんです。

残念ながらそれが今のNZの実態です。

個人的にはこの国の環境破壊をけっこう危惧しています。

まあ、この件についてはまたいつか改めて書きましょう。


この川も夏は水が減りすぎてダメになってしまう傾向にあるらしい。だから逆に雨ばかりで水位が高すぎる川の多い今年の状況では、この川も減水期に入るのが遅れて長く楽しめるかもしれない。

また近いうちに行ってみるつもりです。


それではまた次回!


Tight Lines!!
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