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SWEET GREEN LAND Ⅱ

A purist for fly fishing in the South Island, New Zealand

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Magic of the Mataura

いよいよ今年も年末の仕事納めの時期になりましたね。

今年の職場のクリスマス、ニューイヤーのホリデーは24日の土曜日から。23日の金曜日が仕事の最終日になります。
いつもは日、月曜日が休みのサロンなんですが、今週はホリデー前の最後の週末ということで、18日の月曜日は24日の土曜日の代わりに営業。したがってこの週末の休みは日曜日だけ。
先々週ようやくフィッシャブルなコンディションになったホームリバーでしたが、釣果はさっぱりだったし、今週末は1日だけの休みなので、楽しい釣りがしたいということで再びMatauraへ。



今日も相変わらずはっきりしない天気で、しかも強いノーザリー(北風)が吹く予報。
行ったところで、はたして釣りになるのかどうか?
一抹の不安を抱えながらも、まだ吹いていないので行ってしまいます。


先週と同じ、フラットな流れでライズフィッシング向きのスポットに入る。
道中でもほとんど風がなかったが、11時過ぎに川に着いても意外に穏やかで暖かい。

しかももうライズが始まっているではないか!全身丸出しで跳ねているヤツもいる。

リバーフローも35(m3/sec)程度まで下がって、だいぶ釣りのしやすいコンディションとなった。

流行る気持ちを抑えて、いきなりドライフライでスタートフィッシング。


失敗したな~、これならもっと早く来ればよかったなあ。。


ダンかエマージャーか?

まずは#16CDCエマージャーで。



開始からまもなく出たのはチビブラウン。今日の1発目です(笑



しばらくネバって、2発目がでた。今度はまともなサイズだろう。



まあまあなアベレージサイズ。


とここまでは順調な滑り出しかと思われたが、この後反応が止まってしまう。



ライズは所々で続いている。しかしこれが釣れないのだ。

たまに出てもちゃんとフライを咥えてなくて乗らなかったり、一瞬フックがかすった程度でしっかりフッキングしなかったり。

特に高くジャンプしているヤツは捕食行動のライズとは違うようだ。


アレに翻弄されてはいけないんだろうな。。


フライもダンや、高浮きのメイフライパターンをいくつか試してみたがダメ。

対岸のウイローの木の後ろでは、ウイローグラブにライズしているヤツもいる。

場所を変えて、ウイローグラブのライズを狙うのもアリだけど、とりあえずメイフライパターンでもう少しネバってみよう。



結局フライをエマージャーに戻して頑張っていると、ようやく3発目が出た。




やや小ぶりなアベレージサイズ。


この後、午後2時ごろになると予報どおりノーザリーが吹き始めてしまった。


うわ~、ついに風キタ~。。


しばらく吹くと、風向きが北から南へ、冷たいサウザリー(南風)に変わって、一気に冷え込んできてしまった。先週と同じ風だ。


こりゃ終わった~。。


とりあえず退散して車に戻る。

スタートから3時間弱で3本キャッチ。乗らなかったのは5、6発くらいあったかな。
この強風が吹き始めるまでは思いの他穏やかで、チャンスかと思ったけど、なんだかあんまりだったな。

チャンスを生かしきれなかったような気分で、消化不良ぎみ。。

とりあえずランチでも食べて休憩するしかない。

北から南に向かって真っ直ぐ流れるMatauraの下流域ではノーザリー(上流から吹く風)やサウザリー(下流から吹き上げる風)が吹くと避けようがない。

Matauraをあきらめて支流のストリームでも釣りに行くか?

でも今日はMatauraで先週の続きのライズフィッシングがしたかったんだよな~。。

風はビュービュー吹いている。

考えがまとまらないままビールを飲んでいたら、すっかり眠くなってしまった。

このまま昼寝タイムに突入。

目が覚めると4時過ぎになっていた。90分くらい寝てしまったようだ。

車の外に目をやると、風はまだ吹いてはいるものの、さっきよりはだいぶ収まったようだ。

体で風を感じるために車の外に出てみる。


うん、これなら川に立って釣りをすることは十分に可能だな。釣れるかどうかはまた別の問題だけど。。


これで腹は決まった。今から他の川に行くには遅いし、もしかしたら風が止む可能性もありそうな雰囲気。

今日はもうMataura一本で、ダメなら早めに上がるしかないだろう。

再び川へ。第2ヒートの始まりです。

風向きは変わらずサウザリーだ。冷たいいやな風。

ニンフを流しながら風が止むのを待つ。

ニンフにも大して期待もしていなかったが、やはり釣れない。

今日の第1ヒートでも釣ったエマージャーに変えて、ドライフライの釣りに賭ける。

風はさらに収まったが、もう少しで止みそうで止まないといった感じ。ライズは全く起こらないし、ドライフライに出てくる魚もない。

それでも釣りを止めようとは全く思わなかった。

先週この川で、全く同じこの場所で感じた、「風さえ止めばライズは起こる」というイメージがまだ自分の中に強く残っていたからだろうか?

ひたすらにキャストを続けた。

そして6時過ぎについに風が止んだ。対岸のウィローの木の葉が風にゆすられる音も、自分の後ろの草が風になびく音もしなくなった。

ライズの起こる予感がした。

しばらくすると、静けさを取り戻した水面に1つ、2つとライズリングが広がるのが見えた。

ついに始まったのだ、ライズが。


よし釣れる!


そう確信した瞬間だった。

水面のあちこちで複数のライズが起こり始めた。

どのライズに狙いを定めるか?モグラたたきのようにあっちもこっちもと打ってしまうのはあまりよくない。

自分の立ち位置より少し上手の、一番手前のフィーデングレーン上でライズしたヤツにフォーカスする。

エマージャーをフィーディングレーン上に乗せると、ヤツは上流向きにノーズ&テイルでフライに襲い掛かってきて、テイルの先を水面に出して、また水中へと沈んでいった。



ついに第2ヒート1発目の魚がフィッシュオン!

ここまで長かったなあ~。
しかもいい出方だった。まるで本物のメイフライにライズするシーンのように背中を出してテイクしていった。こういうのがあるとそのシーンが脳裏に焼きついてしまって、また来たくなってしまうんだよなぁ。。


強い魚だ。ガンガン突っ走る。



いいファイトをしてくれた大き目のアベレージ。45cmはないくらいか。




これがいつも使っているストマックポンプ。

100円ショップで見つけたオイルポンプですが、そのままでは長くて持ち歩きに不便なので途中でカット。1Lのシャンプーボトルのポンプのチューブがちょうど一回り大きいサイズでジョイントできたので2ピースにしました。

シャンプーボトルのポンプは仕事柄いつでも手に入るので、制作費はオイルポンプの105円のみ。
これくらいの中型トラウトなら余裕で、60cmくらいのトラウトのストマックでも届きます。



半透明なのでこのままでもある程度は見れてしまうのでなかなか便利。

取り易さはそれなりですが、長年取り続けているので自分にとっては問題なし。 



あまりキレイな写真が取れていませんでしたが、ダンとエマージャーの両方入ってます。



次の1発は遠目のライズを仕留めた。同じようなサイズで45cmくらいだけど、さっきのヤツよりコンディションがいい。



よかった。車の中で待った甲斐があった。



ニューベストもすっかり体に馴染んできた。すっごくいいです。もっと早く買えばよかった。



風はすっかり止んで、あれだけ厚かった雲もいつの間にかどこかへ消えてしまった。

水面上を飛び交うメイフライがチラホラ見えるようになってきた。

数時間前の強風から状況は一転、先週に引き続き、ライズフィッシングのドリームタイムに。



フライをエマージャーからダンにチェンジ。



再びESNがタイトに絞り込まれる。

これがMatauraのMagic。



昼間釣れる魚よりアベレージもデカイ。

やっぱりイブニングの釣りは昼間とは違いますね。出ればすべて本気食い。

出ても乗らなかった日中の食い方とは全然違う。



これが第2ヒートの4発目。1発目と同じ手前のフィーディングレーン上で、またしても背中丸出しでダンをテイク。



この日ラストの魚がベストフィッシュ。3lb弱の49cm。



夕日に輝く黄金色の胸ビレが美しい。


一年で最も日が長いこの時期、夜の10時近くまで明るいんですね。

夢中になって9時まで釣りをしてしまった。

ここからDunedinまでのドライブは1時間45分かかる。明日は普通に朝から仕事だ。


よし、帰ろう。


まだ頭を出してライズしているブラウンがいるが、後ろ髪を引かれる思いで釣りを終えて、10分で片づけをしてそそくさと帰路に着いた。


夜9時半でこれくらいの明るさ。

いや~、結局最後は釣れましたね~。

あきらめの悪さが功を奏して、先週と同等の濃密なラスト2時間のライズフィッシングだった。

第1、第2ヒートを合わせて、計7本をキャッチ。

今週は第2ヒートで釣った良型4本をミスすることなくすべてランディングできたので、その点では先週より良かったです。

魚のサイズも一回り大きくなってきたし、Matauraはかなりアツくなってきました。

すっかりこのライズの釣りにはまってます。


日中のドライに出てもフッキングに至らない魚を釣る方法に課題を残す形となりましたが、たぶんイブニングに出る魚よりサイズが小さいのもあるんでしょうね。

日中はエッジをうろうろ徘徊する魚をストーキングで狙うとか、ウイローグラブにライズするヤツを狙うなど、もう少し違う時間の使い方もあるんですよね。

とにかくホットな現在のMataura Riverです。

それではまた。次回はホリデー中の遠征の報告になると思います。


Tight Lines!
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Beneath the Surface Film


今週末もまたあやしい天気。風も吹きそう。。

いい加減、天気予報とリバーフローばかりをウォッチングし続けるのも疲れてきますね。

まあ今シーズン入りして以来、こんな天気でもなんとかそれなりの釣果を残してこれたのも、この入念な釣行前のリサーチあってこそなんですけどね。

とりあえず釣りが出来る水位まで下がった川が増えてきたので、川のチョイスはある程度広がりましたが。もう12月ですからね。



日曜日は南に下って、今年まだ一度も行っていないClutha River水系の支流の様子を見て、ダメならだいぶいい水位になってきたMatauraに行けばいいかなと。



目的の支流に到着。
この川も一昨年はけっこう来て、それなりにいい釣りが出来た。
いい時にはサイズ、数ともに見込めるOtagoでも人気の川の1つだと思います。

去年はシーズン初期に来た時には良くなくて、そのあとはほとんど来ないままシーズンが終わってしまった。

夏のウイローグラブに盛んにライズする川なのだが、こんな天気なのでライズは全くない。

前週のホームリバーと同じような生命感のなさ。



しばらく来ない間に川の様子もずいぶん変わっていた。
ここは以前はフラットなグラベルビーチだったのに、増水で流れてきた土砂が堆積したのか、真ん中が盛り上がって、流れが2本に分かれていた。

たぶんこの川は釣れないな、これは。

2時間弱で早々に見切って、Matauraに向かいます。

今日はGoreより少し上の中流域に入ってみよう。

まずはニンフィング向きの、ザワザワと波立って流れる段差の連続する区間から。



開始早々、すぐにロッドが曲がる。



アベレージサイズですね。

これは連発するかと思いきや、後が続かない。



中州に渡って、この落ち込み下の反転流の中に探りを入れると1発で食ってきた。



これは50cmくらいのオスでMatauraではいいサイズ。

もう余裕でランディング可能だったのに、この後水中写真を撮ろうと遊んでいたら外れてしまった。

あ~あ、まあいいか。

う~ん、ニンフでもあんまりだなあ、今日は。

せっかくMatauraに来たんだから、できればドライフライで釣りたいなあ。

どうせニンフも芳しくないんだから、どうせダメならドライに賭けよう。

Goreより少し下流の、ライズフィッシング向きなフラットな流れの区間に移動します。


次のポイントに到着すると同時に、雨も降ってきてしまった。

仕方なくカッパを着て、とりあえず釣ってみます。

それほど強い雨ではないけど、風もけっこう吹いているし、なんだかめげてくるなあ。

初めは少しニンフで様子をみてみたが反応はなく、ドライフライの釣りに切り替えます。

時間は5時を回って、ライズが起こってもおかしくない時間帯に入っているが、やっぱりこの雨と風で今日はダメなのか。

あまり期待の持てないキャストを繰り返しながら、30分くらいが過ぎた頃だろうか。

雨がほとんど止んで、風も一瞬収まって静かになった。

すると遠めでライズが起こったように見えた。


あれ、気のせいかな? レインドロップだったかな?


しばらくすると、今度は至近距離でライズがあった。


今のは間違いない。ライズだ!


これで一気にテンションが上がる。

この時はいつも使うダークブラウン系より明るいタンのエマージャーを使っていたが、このフライには出ない。

定番の#16CDCクイルダンに変えてライズの起こったレーンを流すと、ブラウンが頭をチラッと出してテイクした。



ドライに出てくれたー!やっぱりMatauraはこうでなくっちゃ。



まあまあいいサイズのオス。



よし、釣れたー。50cmくらいだな。



細身だけど、尻ビレがやけに発達した個体ですね。




うれしい1匹でした。ありがとう。


CDCが乾かなくて、もたもたしているとまた風が吹いてきてライズが止まってしまった。

とりあえずこのCDCダンはフライピットで乾かしておいて、新しいのを付けて次のライズに備えよう。

ダンで釣れたのだが、かなり静かなライズなので、水面直下の流下物をテイクしているのではないのか。

もう一度エマージャー、ただしさっきのタンではなく、いつものダークなトーンのブラウンのヤツに変えます。

雨は少々降っていても風が止むとライズが発生する。




エマージャーに出た2匹目。


 
これくらいのアベレージサイズのメスが2匹出て、またライズが止まる。



いったんバンクに上がって、風が収まって次のライズが起こるのを待つ。



この後アベレージサイズを1匹フックアウトで落として、次は遠めで出たのでちょっと強めにフッキングすると5xティペットがアワセ切れ。

その後またパタリとライズが止まったが、1匹だけ川の真ん中でライズしていたグッドサイズがロングキャストで何とか届かせたエマージャーに出たんですが、対岸に向かって走られてバッキング近くまで出されたところでフックアウトしてしまった。

あ~惜しかった。。

3匹も落としてしまった。しかもそのうち2匹はいい型だったのに。

アワセ切れなんて久しぶりだなあ。最近のレインボウとのラフファイトで、自分の釣りが少し荒くなっていたかな?



でも夕方の約3時間の釣りで6発出て、楽しかった。
フライは最初のダンで釣った1匹を除いて、すべてこの#16CDCエマージャー。

釣れます、このフライ。

マテリアルをタイイング順に簡単に紹介すると、テイルがコックデレオン、アブドメンがダークブラウンのグースバイオット、次にCDCがナチュラルをメインに視認性を上げるためのホワイトも少しブレンドして、ソラックスはダークブラウンのポッサムのダビング材にシンセティックのピーコックをほんの少しブレンドしてかすかなキラメキをプラスといった感じですね。



このMataura Riverに生息する無数のブラウントラウト。

このライズするトラウトの行動を支配する一番大きなファクターは何なんだろう?


自分が思うに、それはたぶん風ですね。


この日はサウスウエスタリー(南西風)が昼間強く、夕方遅くなるにつれて収まったんですが、南半球のNZでは南系の風は冷たい風。

この冷たい風が川面を吹き抜けると、魚がいっせいに頭を下げてしまう。水温は約15度ともうかなり上がってきている。だからこの風さえ止めば、雨は少々降っていても魚は上を向く。ライズは起こる。

そもそもトラウトがライズするメイフライのハッチ自体、風に大きく影響されているんだと思うんです。そういう意味で、トラウトのライズも結局は風によって支配されていると感じるんです。

自分が過去に経験のある釣りで、このMatauraの釣りに一番近いのはやっぱり山梨の忍野での釣りなんですけど、今思い返すと、忍野では風より時間帯を意識してライズの起こる起こらないを考えていた気がするんです。川が小さいから風の影響を感じにくかったのかもしれない。

このMataura本流の大きな流れに立ちこんで釣っていると、時間帯もあるけど、やっぱり風なんだなって思います。

そういう点ではレイクのライズの釣りに近いともいえます。レイクの釣りってホントに風じゃないですか。

このMatauraのようなシチュエーションは、日本にはなかなかないかもしれない。

日本の本流の釣りは今やダブルハンドのウエットの釣りが主流で、ターゲットもレインボウがメインですよね。

想像してみてください。このフラットな本流でライズする40-55cmくらいのブラウンを、5Xティペットに#16-18のメイフライ系ドライで狙うマッチ・ザ・ハッチの釣り。

これはやっぱり面白いですよ。

風が止んで、静かになった水面に広がるライズリング。ボディーをサーフェイスフィルムの下に沈めて、CDCだけを出して流れていく小さなフライをじっと見つめる自分。そのタイミングが上手くリンクした時、「おおっ、出る!」っと感じたその直後、思った通りにブラウンが静かに頭を出してテイクする。自分自身でやっている釣りなのに、この1匹、また1匹とトラウトを水面に誘い出すドライフライの釣りがまるで魔法のように思えてくる。

今まで北島、南島でレインボウ、ブラウンをいろんな川、湖で釣ってきました。
ダブルハンドもやるし、デカイのが釣りたいし、フライフィッシングに関してはけっこういろいろな釣りをやりますけど、もし1つだけ選べと言われたら、このMatauraでドライフライの釣りを選ぶかもしれません。魚のサイズを求めるなら、あるいは景色の素晴らしさでは、他の川で他の釣りに分があるんですが、純粋に「釣りの面白さ」という面では、これ以上はなかなかないのではなかろうか。

フライフィッシングの面白さの根源に一番近いのかもしれません。



フライフィッシャーマンなら、一生に一度は是非釣りにきてもらいたい川です。

今日はこんな天気だったけど、おかげで他には誰も来ないし、最後はMatauraらしい釣りに見事にハマッて、100%釣りに没頭できました。そういう意味ではとても充実したラスト3時間でした。ちょっとバラシが多かったですけどね。

雨に降られ、風も冷たいし、早く上がってしまいたくもなるような日だけど、本当に静かで、完全に川と自分だけで対話できる時間。こういう時に川に立ち込んでいてこそ感じられること、わかることがあると思うんですよね。


今年もあと1週間で仕事を終えてホリデーに入りますけど、あんまり遠くまで行かないで、このMatauraにしばらく居座って、じっくり納得のいくまで釣り込むのもいいかなあと思っています。


それでは、また次回!


Tight Lines!

Awful Weather Continues

天気が悪いです、相変わらず。

今年はホントに天気が悪い。悪すぎる。

まあ、基本的にDunedinの天気は12月、1月は不安定で、学生がホリデー明けに学校に戻らなくてはいけない2月ごろに、嫌がらせのように天気が良くなる。

去年、一昨年とDunedinにしては天気がよく、特に一昨年はホントに晴れの日が多かった。自分にとっては初めての夏だったので、地元の人々に「こんな素晴らしい夏はなかなかないのよ~」といわれてもいまひとつ実感が持てず、去年それが少しわかって、今年はさらに身に浸みて実感できるといった感じでしょうか?

とにかく気持ちよく晴れる日が週に1日くらいで、残りの6日は変わりやすい天気で曇ったり、雨が降ったり、風がビュービュー吹いたり、下手すればHail(ヒョウ)が降ってきたり。。

そんな感じです。



それでも12月3日にホームリバーのフローがようやく、ホントにようやく、Median Levelにタッチするところまで下がった。



過去6ヶ月で見ると、10月初めはわずかながらイエローのゾーン内にあった水位が、その後は雨でブルーのゾーンに逆戻り。11月中旬には大雨で洪水に見舞われ、その後、約半月を要して今ようやくイエローのゾーンに戻ったという経過です。


シーズン入り後の2ヶ月間、完全に雨に閉ざされました。



というわけで、実質今シーズン初のホームリバー釣行。

この日も不安定な天気だけど。。



中流域のお気に入り区間。
まだ水位は高めで、水色も濃い目ながら、とりあえず釣りができる状態にはなった。



こんな天気だから、魚の水面での動きはまったくないですね。



ニンフで小さめのが1匹釣れただけ。予想はしていたけど、やはり反応が悪いです。



バンクにはこんな流木の山がいくつも積み上げてあった。大増水で流れついた大量の流木をファーマーが片付けたんだろうか。



せっかくの初ホームリバーだったが、あまりおもしろくないので川を変えます。
内陸ルートでNorth Otagoのサイトフィッシングリバーへ。



こっちもこの天気で魚の動きが見えない。



この定番スポットで、サーッと走っていく全く釣れそうもない状態のヤツを1匹見かけただけ。リラックスして浮いているようなのが1匹もいない。

この川も水位は下がったが、同時にもう12月になるので、かなりウィードが増えてしまって、よくなさそうだ。

去年の11月にここで9lbを釣ったのが自分でも信じられない想いです。

この川は例年ウィードが多くなる前の12月初旬までに、5-6lbクラスを中心にいいブラウンを釣るんですが、今年は小さいのしか釣っていない。ここで11月に釣りをできなかったのは痛いですね。



翌日はとりあえず晴れてくれたので、再びホームリバーへ半日釣行。

午後からなのであまり遠くまでは行かずに、前日より30kmほど下流の区間を釣ってみる。



天気はよくなったが、今日も川は静かだ。



ライズは皆無で、ブラインドのニンフィングでも反応が返ってこない。



チェコニンフィングでのみ、かろうじて小さめのブラウンが釣れるといった状況。



これくらいの30cmクラスが数匹。


相変わらず羊は多いですが。。



キビシイな~


 
4年ぶりにベストを新調しました。Fox FireのJ-Streamベストです。

渋谷直人氏プロデュースのVer.2モデルですね。

今まで着用していたRIVERWORKS NZのベストは、自分にとってのNZ初シーズンだった2012年サマーホリデーの長期ロード中に出先のRotoruaで間に合わせ的に買って、それ以来ずっと使っていました。

なので使いにくい部分もいくつかあって、フライフィッシャーマンにとっては着るタックルボックスともいえるベストですから、とにかくもっと使いやすいものが欲しかった。

もうこの先ベストを買い換える機会もそんなにないと思うので、今回はしっかりリサーチして、値段は高くてもいいから本当に気に入って使えるものがいい。

その結果候補に上がったのは、フェアリーグッドフィッシャーのエキップベスト、フィックスエンドの佐藤成史氏プロデュースモデル、そしてこのFox Fire J-Streamベストなどの3.5-4万円くらいの価格帯の日本製のものとなりました。

どうしても欲しかった機能としては、ティペットくずを入れるダストポケット、背中の下のほうにペットボトルが入れられるポケット、スプレー式フロータント専用のポケットなど。

いろいろなものをぶら下げるのは止めて、すっきりとした感じでいきたい。

NZなのにJ-Streamベストを選んだ一番の理由は、Amazonで買えたからです。

フェアリーとフィックスエンドは次回日本に帰る時まで待たないと、こっちに住んでいながら手に入れるのは難しそうでした。

NZに住んでいる自分としては、できればNZドルで決済したかったんです。
NZではEftposカードというデビッドカードのような、自分の銀行口座から直接引き落とされるカードを日常の決済に使うのが一般的で、みんなキャッシュはあまり持ち歩かないんです。このEftposにVisaやMasterが付いていれば、クレジットカードのようにオンラインの決済にも使えます。

アマゾンはこのカードが使えるし、外貨のレートもその注文を確定する時にわかるので、そういう点では便利なんですね。

しかも今回たまたま、期間限定で通常のAmazonプライスからさらに15%オフになっていたので、この3万5千円くらいのベストが2万6千円→NZ$349で買えました。


右側にフロータントのポケットが付いているので、ドライフライBOX、ナイロンティペットなどドライの釣りのものを右に。ニンフBOX,フロロティペットなど、ニンフの釣りのものが左という具合に収めてみると、何をどこに入れたかわからなくなってしまうこともなく、とても使いやすいです。ティペットをまとめてぶら下げるスタイルは止めました。



左内側のダストポケット。
これに関しては、フェアリーのベストのものがすごく使いやすそうだったが、これはこれで悪くない使い心地です。これでぶら下げるものが1つ減ってスッキリ。

フォーセップ用のループも付いていますが、この位置がまさに自分がいつも付けていたドンピシャの位置なんです。
今まではループなどなかったので、この辺りの内張りのメッシュを直接掴んでいました。

さすがこの釣りのエキスパートが監修しただけありますね。右利きの人がベストの内側に付けようとした時に、最も自然に手が行く場所だと思います。

左右それぞれ、前身頃が2重になっているのがいい。
いままで外側にぶら下げていたデジカメのリモコンシャッターもこの中に入れられて、これまたスッキリ。左右両方あるので、このスペースも急いでいる時のダストポケットとして使えます。リーダーを途中で交換した時に丸めてここに入れたりですね。

Dカンが右前に1つと、あとは背中にランディングネット用のものしかないので、もう1つあるとさらに良かったかな。後はカラーがこのネイビーとカーキの2色ですが、グレー系などのもう少しモダンなフライフィッシング的なカラーのほうがいいですね。いかにも日本国内向けのカラーのチョイスのように感じます。

前面右上のデジカメ用ポケットは自分の場合使いません。すぐ取り出せるように、いつもSimmsのウェーダーの胸のポケットに入れておいて、片手で取り出して魚が掛ったら写真撮ったりしているので。まあ、他の物でも入れて使いましょう。

右内側のストマックポンプ用のポケットも、魚の大きいNZで自分が使っているものは日本で使われるサイズよりもっと大きいのでここには入りません。日本の100円ショップで買った小さい石油用ポンプに手を加えたものなんですが、今度写真を撮ってお見せします。

もともと日本の渓流釣り用にデザインされたJ-Streamベストですから、細かいところは仕方ありませんよね。

総合的にはこのベストがとても気に入りました。使いやすくてスッキリ、釣りがより快適になったのは間違いないです。

今回、本当は "The best of Vest" というタイトルで記事を書こうと思っていたのですが、こちらの最新号、110号とタイトルがモロにかぶったので止めました。ホントに見事にかぶっていて笑ってしまった。

とまあ、このJ-Streamベストに関しての自分なりの品評なので、良かったら参考にして下さい。

今回の釣行の様子は一週前のもので、一昨日のMataura Riverではまあまあおもしろい釣りができたんですが、長くなってしまったので今回はここまでということで。

また近日中にアップしますのでお楽しみに。

それではまた次回!


Tight Lines!

Tougher day



2日目の朝です。
天気はいいんだけど風が...
もうすでにけっこう吹いている。

昨日よりさらにウインディーな日になるのかな。。

ちょっとやだなあ~



まずは昨日と同じく、上流域のエントリーポイントへ向かってみる。

ところが車がすでに2台。

2人連れのKiwiアングラーが昨日自分が1本目を釣ったプールに入っている。

そのうちの1人が何かを取りに車に戻ってきたので声を掛けて、

”Are you guys fishing upstream?"

と聞いてみると、やはりそのようです。

もう1台の車のアングラーはすでにダウンストリーム行ってますね。

ここまで上がってくる途中の、川が2本のブランチに分かれる先週日曜日の最後に釣った区間の橋にも車が1台止まっていた。


なんだあ、今日は月曜日なのにアングラーがいっぱいじゃないか。


ならば、仕方がない。先週全く魚が見えなかった中流域をもう一度探索してみよう。


 
先週は全く手をつけなかった中流域の未開拓区間の様子を見てみる。

前回は増水後で全く魚が見えなかったが、1週間が経って、ノーマルな透明度ど水位になった今はどうなのか?

開始からしばらくして、よそ見しながら流していたチェコニンフにレインボウが食ってきた。

しっかりフッキングできなかったが、深みに戻っていくレインボウが見えた。

やっぱり魚はいるんだな、中流域も。


この後も1匹見つけた魚は全く反応せず、釣れない時間が流れていく。



この2本のブランチの合流点に来たとき、ディーププールに浮きぎみにステイしているいい魚を見つけた。

けっこうデカイだろう。

黒くて太い、たぶん60cmクラスのレインボウ。

気配を感じ取ったのか、ゆっくりと深みに沈んでいって見えなくなったが、プール内に潜んでいるのは間違いない。

チェコニンフでアプローチします。

なかなか反応しなかったが、しつこく、ネバリ強く流し続けていると、カッと一瞬突っ掛けてくるようなバイトが伝わってきた。

フッキングはしなかったが、こういうイラつき始めたようなケースでは多くの場合、次でガツンと食ってくることが多い。

そしてその後の2流し目くらいで案の定、ガンッと食ってきた!

が、乗ったと思ったらすぐにフックアウトしてしまった。


あ~~、外れた~。。


これですっかり反応しなくなってしまった。

もったいなかったが、完全にハリに触ってしまったからもうムリだろう。

ブラウンならば、この後さらに食ってくることもあるが、レインボウはまずないですね。



このスポットでも1匹見つけて、かなり時間をかけてアプローチしてみたが全く反応しない。

最後の奥の手で、レインボウの目の前でシェイキングを入れてニンフを躍らせるとついにバイトしてきたが、これもフックアウトしてしまった。


今日はすべて外れてしまう。なぜなんだ?

食いが浅いのか?



昨日の展開とはうって変わって、魚を手にできないまま時間だけが過ぎていく。



中流域も川の雰囲気はいいんですけどね。。



これは先週撮った写真。



これが同じスポットの今週の状態。

これだけ水位が下がったのだ。


今日の魚がいれば余裕で見えるコンディションで中流域を探索した結果、魚はいるものの、上流に比べると薄いという結論に。


さあ、どうするか?

予定よりすでに多くの時間を費やしてしまった。

今からやったことのない新しい川に行くには時間が足りない気がする。

同時に、このまま中流をやっていてもダメな気がする。

もう一度上流に行くか?
朝会ったアングラーもそろそろ打ち終えていないかもしれないし、自分は昨日やって、どこに魚がいるかもわかっているので、先行者の釣った後でもチェコニンフで攻めればまだ釣るチャンスがあるだろう。彼らはたぶん普通の釣り方しかしないので、大して釣れずに終わったという可能性もあることだし。


思い切ってもう一度上流に向かいます。


このままいくと、ノーフィッシュで終わりそうな気配が濃厚となってきたので、この状況を打開するには一気に移動するしかないだろう。


上流の橋に着くと、朝の2台に加えてもう一台、全部で3台車が止まっている。

何なんだ今日は?

一台はダウンストリームを釣ると車に掲示してある。朝の2人組みがアップストリームのずっと上まで行ってまだ戻ってきてなくて、ダウンストリームにも2人行ったってこと?


もう気にせずアップストリームに行きます。

昨日の前半で魚を獲った3箇所はすべて不発。

まずいな、今日はダメか?

そしていい感じの落ち込み下のプールながら、昨日は魚が出なかったスポットで1匹浮き気味のレッドバンドの魚を発見。

よし、これはチャンスだ!

これは仕留めなくてはならない。
タフで長かった1日の終わり近くになって、ようやく巡ってきたこのチャンス。

魚は落ち込み下で上から流れ落ちてくる流下物をフィーディングしているようだ。もう少しでライズしそうにも見えるけど、ライズはしない。

これはまずドライを投入するべきか?

先週の最後に、ライズしていたビッグレインボウが、顔まで出してドライをテイクしたシーンが蘇ってくる。

ティペットを結び直して、再び#15アダムスパラシュートを結ぶ。

出るか?

3-4回アダムスを流してみたが出てこない。

やはりライズはしないし、ニンフなのか?

ただ魚はかなり浮いているので、チェコニンフを入れてしまうより、ドライ&ニンフで中層を流したほうがいい気がする。


ドライ&ニンフにチェンジして、ニンフは昨日と同じ#12タングステンのグリーンカディス。

さあ、どうだ?

フライは1投目で申し分のないところに入った。

落ち込み下を流れ始めると、赤い色を体側にまとった影が少し向きを変えて、フッとフライの方に向かった直後にドライがポコンと沈んだ。

食った!!


ようやくこの日のファーストフィッシュをフックアップ!

もう5時半だけど。。

やっと、やっときたー!

朝からやって、バラシ3発で何もキャッチできず、昨日の爆釣から一転ノーフーッシュも覚悟したけど、ついにフィッシュオン!しかもいい魚。

やっぱり上流に賭けてよかった。



デカイ!思っていた以上にいい魚だ。


ここまでフッキングミスばかりでなかなか噛み合わなかったこの日だが、この時の自分はなぜかとても落ち着いていて、全くバラす気はしなかった。



4.5lb強、57cmのジャック。2日間を通してのベストフィッシュ。



カッコイイ魚だな~。



もうほとんどスチールヘッドのようなレインボウだ。



最後にドラマが待っていましたね。




Thank you.


もう一度落ち込みの下に同じドライ&ニンフを投入すると、下から魚が浮いてきて戻っていった。

おおっ、まだいる!


さっきのヤツよりもっと奥の、落ち込み直下だ。


よし、もう1投。



そして再びフィッシュオン!





今度はメス。コンディションのいい4lbクラス。



さらに同じ白泡の中からもう1発!



これもいいサイズ!



同じサイズだけどオス。



産卵行動でかなりボロボロになっている魚体ですね。

昨日は1本も出なかったこのスポット1箇所で3連発。

ここにも魚はいたんだな。やっぱりタイミングなんだよな。。


この時点で6時半を回ったのでこれより先には進まず、終了にしよう。


 
つらくキビシイ1日だったけど、最後にドラマがあって、いい形で終われる。

いい釣りだった。


 
今年はまだ大して暑くならず、冷夏の予感がする南島だが、日はすっかり長くなった。



舗装はしてあるけど、この崖沿いもけっこう怖い。



今日もイーストコースト沿いを帰路に着く。

昨日の爆釣、そして今日は想定外の先行者とのバッティングから始まって、魚の薄い中流域で苦戦し、数少ないチャンスもすべてフッキングミス。

悪い流れでしたが、最後に思い切って上流に再度トライして、巡ってきた最大のチャンスを的確な判断でモノにできたのがよかったですね。

昨日チェコニンフであれだけ釣ったから、今日の最後のあの場面でもついついチェコニンフを入れてしまいそうなところですが、そこは魚の状態をしっかり見極めて、ドライで様子を見て、すぐにドライ&ニンフで中層で食わせるイメージができたことです。

そこから一気に流れが変わって怒涛の3連発。

1日の最初に釣れてその後ずっと釣れないで終わるより、最後に釣れて終われるほうがいいですよね。

南島に来てからというものブラウンばっかりなんですが、この川を見つけて、2週に渡って久しぶりに真剣にレインボウを追い求めた釣りでした。


ようやく降雨量も落ち着いてきたので、次の週末からはブラウンの川に戻ると思います。


それでは、また!


Tight Lines!!





Czech Nymphing on Fire!

先週の釣行後、この1週間は雨はだいぶ収まってきたものの、相変わらず天気が悪く、風の強い日が多かった。

特に木、金曜日あたりはノースウエスタリーというNZで最も荒れる北西の強風が吹いたりして、かなり憂鬱な天気。自分にとっての週末である日、月曜日は風向きは南~南西方向に変わりそうではあったが、やはりけっこう吹く模様。
地域でいえば、南方面のほうがより風が強そうだ。

川の水位の方はといえば、先週までの降雨量の影響でMatauraを含め、南方向の川はほぼ全滅状態。
ホームリバーも下がってきてはいるものの、今だにハイフロー。

したがって、今週末はDunedinより北方向の川ということに。

先週初めて釣ったあのレインボウの川に関しては、ほぼ標準水位くらいに下がって状況は良さそうに思えた。

2週連続であの川に決定です。

日曜日はまたあの川を釣ってみて、天気と釣れ具合次第で、途中に1軒あったホリデーパークに飛び込みで泊って、月曜日はもう少し先にあるまだやったことのないもう1本の川をやるのもよし、帰り道にNorth Otago方面のブラウンの川をやって帰ってきてもいいし、あの川をガッツリ2日でもいい。あるいは日帰りで帰ってくるか。



いちおう泊る用意もして、あのレインボウの川へ再び。



到着する頃にはけっこう曇ってきてしまった。相変わらす、変わりやすい天気。



先週の釣行最後にライズしていたビッグレインボウを釣った、エントリーポイント下のコーナーの巻き。水はすっかり澄みあがって、かなり水量は下がっている。



今週はしっかりと持って来ました、伝家の宝刀、SAGE ESN。
先週の感触からすると、レインボウ中心のこの川で、日中はチェコニンフィングがメインになるだろう。

最近、Matauraでドライフライにばかり使っていたESNだが、今日は本来の仕事をしてもらいましょう。

 

先週2本のレインボウをチェコニンフで仕留めた、このプールからスタートフィッシング。

水位が下がって透明度は上がり、魚は浮いていなくてもボトムのほうに見えている。

2-3匹は見えるが、先週自分で釣ったリリースフィッシュかもしれない。

案の定、プール下手の流れのないボトムにいるヤツは全く反応しない。

上手の落ち込み下で、少しザワザワした流れではっきりボトムが見えない辺りを流すと、ゴゴッと1発目が反応してきた。


今日もまたデカそうだっ!



先週と同じような55cmクラスのオスのレインボウだな。



きました、いきなりのナイスフィッシュ。


 
先週、ここで釣った1匹目と似ているな。



これが先週撮った写真。やっぱりこれと同じ魚ですね。

ゴメン、ゴメン。また釣ってしまった。すぐに逃がしてあげよう。

キミは反応がいいんだね。

もう1匹の見えているけど反応しないやつも、先週のもう1匹かもしれない。

このスポットはもういいだろう。



先週から、この同じカディスのフライ1本で、2kgクラスの魚を4本獲ったらヘビーワイヤーのTMC2457でも伸びてしまった。
このレインボウをネットインするとフライが自動的に外れた。

危なかった~

このフックが伸びるっていうのが、レインボウの釣りらしいですね。


リリースする前にストマックの中身だけちょっと取らせてくれ。



シャーレが割れてしまって、代わりに手のひらなんですが。。

カディスですね。#18くらいの小さいメイフライのニンフも入っているけど、割合的には圧倒的にカディスのラーバ。アダルトの虫は出てこない。先週からタンデムニンフでやっていても、食ってくるのは決まってカディスの方だ。

やっぱりカディスなんだよな~

先週からの流れで、自分にとってはまだ新しいこの川のことがだんだん見えてきた。

魚が居るのは水深のあるプールで、速いランをブラインドのドライフライで打っても出るような魚はほとんどいない。

イブニングには魚が浮き気味になって、先週のようにライズしているヤツがいればドライフライでチャンスがあるかもしれないが、日中はニンフをガッツリ沈めていく必要がある。

したがって釣り方はチェコニンフで、食わせのフライはグリーン系のヘビーなカディス。

こういうことになる。


そして自分なりに行き着いたこの結論が正解だったことを裏付けるように、この日はチェコニンフィングが火を噴きます。



先に進んだ次のスポットで、2発目がすぐに反応。



これも同サイズのビッグレインボウ。



この川は本当にいい魚ばかりだ。



もうパワーがありすぎてヤバイです。



これが釣れれば、風が強いのも気にならない。


 
同じスポットから、さらにもう1発!これは強烈な引き!



この川で初めてヘン(メス)が釣れた。しかもスゴイきれいなヤツ。
これも4lbを超えて、54cmある。



傷一つない、本当に見事な魚体。尾びれの付け根の太さを見てください。
こんなキレイなレインボウ、久々に釣ったな~



まさに川の宝石だ。キレイで、かつ強いっていうのがいいですよね。



いつもはキビシイ釣りが多いから、いけるときにはガンガンいっときましょう!



ちょっとリリースするのがもったいないような美しさ。

またこういうのが釣りたいなあ。


 

次のスポットでも、チェコニンフィングがその威力をいかんなく発揮。



2匹目のヘンだ。この魚は初めてアンカーフライの3.8mmタングステン、ブラウンのニンフをテイクした。



これは56cmいきましたね。4.5lbです。



釣れるな~、チェコニンフ。



このスポットから、さらにもう2発出ます!



初めて違うサイズのレインボウが釣れた。ちょっと小さめのメス。

それでも50cmはあるんですけどね。アベレージサイズがデカすぎなんじゃないか、この川?



これも少し小さめの50cm。今度はオス。
なんかスポウニングがらみっぽい色の魚だ。

どうやら遅れて春にスポウニングしている個体もいるようだ。
別の浅めのスポットでは、ペアリングしているような動きで、全くフライに反応しないヤツもいた。


この3本が出たスポットで、ひときわデカイ60cmくらいの黒っぽいのがボトムのほうにいて、それも一瞬掛けたんですが、すぐにフックアウトしてしまった。

クソー、デカかったのにー。。


そろそろイブニングの時間帯に入ってきた。

 
次のスポットでは、この日初めてドライ&ニンフのブラインドっぽい攻めで食ってきた。



テイクしたのはドロッパーのニンフです。




53cmのメス。

同じ場所でドライ&ニンフにもう1発きたが、ファイト終盤でフックアウト。



またしてもフックが伸ばされてしまった。

魚の姿はまだ確認できていなかったけど、かなり強烈な引きでデカそうだった。

まあ、今日釣り上げたヤツも全部デカイので、また同じようなヤツだったんだろう。

もうなんだかよくわかりません。

これでドライ&ニンフへの反応は止まったが、大場所なのでボトムのほうにまだ居そうだ。



再びチェコニンフに戻すと、やはりバイトしてきた。




これも同じサイズのメス。



とりあえずこれがこの日最後の魚となった。


この他にチェコニンフで、ドロッパーのノットのところからティペットが切れて落とした魚が1本。切れた直後にファイトの余韻でドバーンとジャンプしましたが、これも4lbクラスのジャックだった。

フックアウトで逃したのが2本だから、全部で3本逃しましたね。ランディングしたのが3-4.5lb、50-56cmの8本。

久しぶりにお腹いっぱいな感じの釣果でした。



今日釣った上流域から10kmちょっと下流に下ると、川のすぐ側にホリデーパークがあって、キャビンの空きがあったので今日はここに泊まります。これで1泊$40なのでまあまあ安いです。



最近は、泊りで釣行する時は退屈しないように車にギターを積んできます。

フライロッドとギター。

自分にとっての大人のおもちゃですね(笑


今夜はワインでも飲んで寝て、明日の行動は未定。
たぶん朝3時間くらいはもう一度この川を釣って、その先はそれから考えるってパターンですね。


続く


Tight Lines!

Adventurous Monday

昨日は久々にいいレインボウ釣ったなあ。。

さあ、今日はどうしよう?


昨日は3つあったアイディアのうち、③の新しい川にトライするを選択しましたが、今日は①のホームリバーの支流をやってみようということで考えがまとまった。

問題は昨日以上に風が強くなりそうな予報が出ていること。だから引き続き大きな川はやめておいたほうが賢明だろう。ホームリバーの水系の支流もいくつかあるので、まずは手前のストリームからやってみて、その後の行動は魚の反応と風次第で考えるといった展開ですね。



とりあえず朝10時過ぎにゆっくり出発。どうかな~



久しぶりに訪れたこのストリーム。
水は全く問題なし。いつものこのストリームの水の色だ。


そして開始早々にこのチビブラウンが反応。

いけるのか?

しかしこの後が続かない。
予報どおり風が強いながらも、とりあえず釣りにはなる。この小さなストリームではロングキャストは必要がないので。

約90分釣ってみて、同じようなミニブラウンがもう1匹出ただけ。


よし、次だ。


本流のもう少し上流に流れ込む同じようなストリームがもう1本あるが、そこはスキップして、ここから80kmくらい上がった本流の上流部に加わるもう少し大きな規模の支流に行ってみよう。そこがこの日一番気になっていた川なのだ。



一気に行きます。久しぶりのホームリバーに向かう大好きな景色。

早くホームリバーで釣りがしたいが。。


約1時間のドライブで目的の支流に到着したが。



ガーーン。。。濁ってま~す。

もちろん増水後、かなり水位が下がってきたのは確認してからきたのだか...

水位はいいのだけれど、濁りが。。

そうかあ、この川は濁りが引くのが遅いんだなあ。

さあ、どうしよう?

とりあえずこの支流の少し上流の、釣ったことのある区間に車を走らせてみる。

メインの国道から上流に向かうサイドロードに入っていく。

入り口にこのサイドロードが向かう方面の地名がまとめて示されているんですが、昨日釣ったレインボウの川の地名が書いてある。

へえ、そうなんだあ。
あの川は昨日初めて行ったから、こっちからも行けるなんて知らなかったなあ。

いつもの橋から川を見てみたが、やっぱり濁っている。数キロ上流に上がったところで変わらないですね。

今日はこの支流はダメだ。

地図でここと昨日の川の位置関係を確認してみよう。なるほど、ここから内陸の山越えルートで昨日の川の上流に出れるんですね。昨日は下流から上がっていったから、反対側から向かう形になるわけだ。

ここから、持ち前の冒険心が発揮されて、全く想定外のストーリーになっていきます。

時間はまだ午後2時半だし、地図で見た感じではそれほど遠くなさそうだ。
どっちにしてもこの内陸からイーストコースト沿いのDunedinに戻るわけだから、昨日の川を経由して少し遠回りで帰ってもいいかな。

今から向かえば、まだ3-4時間は釣りが出来るだろう。

かなり楽観的な考えで、昨日の川にもう一度行ってしまおうという気持ちが強くなってきた。


どんよりとした曇り空になってきたけど、行ってしまいます。

この山越えルートがどんな道なのかも全く知らずに。



さっきの濁っていた支流沿いにどんどん上がっていって、山間部に突入。

標高もどんどん上がっていく。

やがてこのルートは山の斜面を切り崩して作っただけの、絶景だけど超絶恐怖の狭いグラベルロードに(ガクガクブルブル。。)

残念ながらいつものように運転しながら写真を撮るなんてことはできませんでした。

20km/hくらいで、一瞬たりともステアリングホイールから両手を離すことができなかった。

なんせ谷底のはるかずーーーーっと下方に小さく川が見えて、ちょっとでも道を外したら真っ逆さまに滑落ですから。

ホントにもうこれ以上進みたくないって思ったけど、もう引き返すわけにもいかない。

行くしかない!!(泣

まさにそんな感じでした。知らないって恐ろしい。


ネット上にあった写真で、自分で撮影したものではないですが、こんなところです。
ピークの区間の道の狭さや、崖の角度、高さはこんなものではありませんでした。
この写真からはここを車を運転して越える恐怖感はちょっと伝わらないですね。

ここは天気のいい時に、誰かと一緒に行って、車を降りて写真を撮りたいですね。

この日のように風の強い日に1人ではもう通りたくない。

あそこはやば過ぎる。。



死ぬ思いでどうにか到着した昨日の川の上流部。昨日の最後に釣った区間より10kmくらい上のようだ。

とりあえずこの辺りでやってみて、ダメなら昨日のセクションに再度トライしてみよう。


いいですね~、この辺りの雰囲気も。雨が降ったり晴れてきたり、変わりやすい天気。

1時間ほど釣ってみて、ドライ&ニンフのドライに浮いてきたけど食いきらなかったのが1回と、流れの止まっているプールのバンク沿いにポケーっと浮いていたのが1匹。どっちもレインボウだ。

高巻きしなければ越えられない場所まで700mくらいの区間を見て戻る。



このプールまで戻ってくると、レッドバンドのレインボウを発見!


昨日釣ったようないいサイズが少なくとも2匹はいる。
さっき釣り上がったときは見えなかったけど、日が差してきて魚が動き出したか?
けっこう深い流れなのでドロッパーを1.2mくらいに長くしてトライしてみる。
ドライ&ニンフではこれくらいの長さが限界ですね。

魚の動きを観察していると、昨日のヤツと同様、かなり動き回ってフィ-ディングしているけど全く浮いてはこない。

ニンフが魚の目線まで届いていない気がする。

昨日釣ったスポットくらいの水深なら何とかなるが。。

逆にニンフをもっと深く沈み込ませれば食ってくる気がする。

こんないい魚が見えていて、釣らないわけにはいかない。

ここはもうエントリーポイントのすぐ上なので、車に戻ってチェコニンフをセットアップする。

今日はESNを持ってきてないので、代わりに9ft6inchのLoop Evotecで。

チェコニンフなんて久しくやっていないので、リーダーもベストに入れていなかった。

この状況ではニンフを2つともボトム付近に送り込みたいので、ドロッパーの上針にアンカーフライとなる3.8mmビーズのブラウン系、本線の下針に昨日と同じ2.8mmビーズのカディスグリーンをリギング。

タングステンビーズのカラーは両方ともガンメタ。

すぐにとはいきませんでしたが、深いプールを動き回る魚とニンフの流れるレーンがリンクするように修正しながら10回くらい流していくとやはり食ってきた!




やっぱりチェコニンフ!
この重量感だとかなりのサイズだろう。絶対にランディングしたい。



獲りました。昨日と同じサイズ。55cm、2kg(4.5lb弱)のジャック。
バイトしたのは2.8mmのカディスグリーンの方だった。



恐怖の山越えをして、さらに車にロッドとリーダーを取りに戻った努力が報われた。

写真撮影を終えて、魚をリリースして釣りを再開。



今度はあっさり2投目でもう1発!


またまたデカイ!すごいパワーで流れに突入していく。



全然浮いてこない。今年はこのLoopに折れないで頑張ってもらいたい。



またまた同サイズのオス。1cmくらい短いけど、ほとんど同じです。
これもカディスグリーンにバイトした。


 
イカツイ顔のかっこいいレインボウだなあ。



もう暴走する気満々て感じですね。

やはりこのプールに居たのはこの2匹だったようで3発目はなかった。
でもこの時点ですでにかなり満足。



もう遠くまで行かないのでこのままロッド2本を持って歩こう。

最後に車を止めた場所のすぐ下で、ドライに浮いてきて食いそこなったヤツをもう1度見に行こう。



今日釣り始めた時は、対岸から落ち込みの下を流すと浮いてきたんですが、そこにはもう居なかった。
ふとこのコーナー外側のえぐれの反転流の中が気になって、川を渡ってこちら側からのぞいてみると反転流に向かってライズしているいいレインボウが居た!

さっきのヤツがこっちに移動してきたのかもしれない。

これは釣りたい!ドライで釣りたい!

すかさずロッドをVXPに持ち替えて、胸のフライピットにあったNZのメイフライパターン、#13カカヒクイーンをプレゼンテーションしてみる。

しかしテイクしてくれません。

レインボウは反転流の中でけっこうリラックスしてライズを繰り返している。

6-7回流してフライを変える。

フライさえ合えば食いそうだ。

3Xリーダーに直結したドライ&ニンフをドライに結び変えただけだったので、きっちり4Xのティペットを結んで仕切り直し。

次のフライは。。

#15アダムスパラシュートを結んだ。

けっこう至近距離でしゃがみ込んでのアプローチ。

1投目のアダムスがフワっと水面に落ちると、レインボウが顔丸出しでパクッとテイク!

やっぱりフライだっ!




これがまたしてもデカイ。

何とか落ち込みの下には走られずに、この反転流の中だけで済みましたが、代わりにこの中で大暴れ。



もう、なんだか飛びまくりです!

もうやめてーーって感じでした(笑



これがライズしていたレインボウ。これもやっぱり同じ55cm、2kgクラス。


 
いい魚だなあ。



こんなのが目の前で顔まで出してパクッとドライを取ってくれたわけで、こっちももうしびれまくりです。


すっかりレインボウ祭りとなったこの週末の最後の魚。



メスや小さいヤツはどこにいるんだろう、この川は?

こんな山奥に1人で7時までやってしまった。

もう帰ろう。

この日短時間の釣りで、同じサイズのビッグレインボウを3本。昨日のをあわせると4本釣った今週末でした。

釣った魚は4本とも見えていたサイトフィッシング。

でも状況と釣った方法はそれぞれ違っていて、昨日のヤツはドライ&ニンフで、初めは反応しなかった魚にタイミングを変えてアプローチし直して仕留めた。

今日の1、2本目は同じスポットで、ドライ&ニンフでは食わせられなかった魚をチェコニンフへとメソッドをシフトして。

そして最後はライズしていた魚で、ドライフライを合わせて決まり。

チェコニンフィングを繰り出したのは本当に久しぶりでしたが、自分自身でもその威力を再確認しました。

あの状況で、普通のニンフィングでは食わせられない魚を目の前にして、チェコニンフならばきっと食わせられるという確信の元にわざわざ車まで戻ってセットアップしたわけですが、それでもあのクラスのいい魚を2本ともきっちり仕留めてしまえるこの釣りは唯一無二のメソッドだと。

アウトリガースタイルもありますけど、今日のように見えているのに深くて攻め切れない魚にフライラインを介さないでより正確に、タイトにニンフを送り込めるダイレクトな操作感のヨーロピアンスタイル。その釣獲能力の面では恐るべしというより他ないですね。




結局、昨日と同じイーストコースト沿いをDunedinへと帰ります。

近場のストリームの様子見から始まって、期待していた川の予想以上の濁り~想定外の恐怖の山越え~これまた想定外のビッグレインボウ3発のいい釣りと、とっても濃い内容のアドベンチャラスな月曜日となりました。

なんだかあの川がすっかり気に入ってしまった。

Dunedinから日帰りでいけるレインボウの川としてはいいですね。景色もいいのに加えて、印象的なのはリバーベッドの石がキレイなこと。

自分が釣ったことのある南島の川の中で、リバーベッドのクリーンさという面ではたぶん一番ですね。

今やDydimoだけではなく、その他にもいろいろな種類の害のある藻類が増えてしまって、リバーベッドが綺麗なフリーストーンの川が少なくなってしまったNZ南島。

NZに対していいイメージだけを持っている日本の皆さんは、「ええ、そうなの??」って思うかもしれませんが、そうなんです。

残念ながらそれが今のNZの実態です。

個人的にはこの国の環境破壊をけっこう危惧しています。

まあ、この件についてはまたいつか改めて書きましょう。


この川も夏は水が減りすぎてダメになってしまう傾向にあるらしい。だから逆に雨ばかりで水位が高すぎる川の多い今年の状況では、この川も減水期に入るのが遅れて長く楽しめるかもしれない。

また近いうちに行ってみるつもりです。


それではまた次回!


Tight Lines!!

Try a new river

今年の天気の悪さにはホントにまいりました。

これはホームリバー中流域の過去6ヶ月の水位の変動グラフですが、先週の大雨で150(m3/sec)まで上昇。ほとんど洪水寸前でした。ノーマルフローは10.52 (m3/sec)で下のイエローのゾーンです。もう11月下旬だというのに、未だに釣りのできない状況のホームリバー。今年は12月中旬くらいからか?


Mataura Riverもまだ水位が下がらないし、今週末は天気はまあまあながら、風が強くなりそうな予報だから大きな川は止めておいたほうがよかろう。

行くなら小さめの川、支流ですかね。

①ホームリバーの支流
②先月いい釣りをしたGoreに向かう途中の小さめの川
③昨シーズンから気になっていながらも、まだ行けてなかった北方面の大きな川の支流が1つ

いろいろ悩んだ結果、ここのところ南方面の川ばかりだったので、今週はダメもとでもいいから③の新しい川にトライしてみることにしました。

さあ、どうなることか?

久しぶりに北に車を走らせる。


約2時間のドライブで到着したのがこの川の中流域。
支流といってもそれほど小さくない、シングルハンドで釣るにはいいサイズの川ですね。



いったいどんな川なのか?ほとんど想像がつかなかったけど、実際いい川じゃないか。
まだ濁りが少し残っているが、釣りにはなるレベルだろう。水位の面でもまあこれなら何とかといった感じ。

全く知らない川なので、とりあえず90分くらい釣ってみて、ダメならだんだん上流へと車で移動してみよう。



初めの区間では何も反応が得られなかった。ここはもう一つ上の橋から入る区間。



川の雰囲気はさらによくなって、素晴らしい渓相だ。
いい忘れましたが、この川はレインボウ、ブラウン両方いるらしく、この川が流れ込む本流のレインボウのスポウニングリバーになっているということです。


いつも釣っている南の平地を流れるブラウンの川とは違う、久しぶりに北島のレインボウの川を彷彿させる美しい川。ちょっとうれしい。



ただこれだけのいい川なのに、魚の姿が全く見当たらない。



リバーベッドの石をひっくり返してみると、メイフライのニンフにカディスのラーバも付いている。エサがないということはなさそうだが...



なぜだ?けっこうな範囲を探索してみたものの、魚がいないぞ。
魚の数はそれほど多くないようなことは、ガイドブックにも書いてはあったが。


車でさらに上がって、この川がノースブランチとサウスブランチの2本に分かれる地点の橋まで行ってみた。上流域ですね。



これが大きいほうのノースブランチ。素晴らしいマウンテンリバーじゃないか!
メチャクチャ綺麗な川だ。

このノーズブランチを釣り上がり始めてすぐ、チビブラウンが1匹釣れた。

魚はいるんですね。



川は本当に素晴らしい。
今日釣り始めてから4時間くらい経ったし、上流まで上がってきたので濁りは弱まった。
それでもまともなサイズの魚の姿がない。


そしてこの落ち込み下まで来たとき、インサイドの緩流の中にようやくレインボウの姿を発見した。

まあまあデカイです。50cmはかるく超えているだろう。レッドバンドからしてたぶんオスかな。

やっと、やっと勝負できるチャンスが巡ってきた。

水深もあるので、1mくらいの長めのドロッパーにして、ドライ&ニンフをキャスト。ニンフは#14のゴールドビーズのPTニンフ。

浮いてくる気配はないが、けっこう動き回って流下物をフィ-ディングしているようだ。

食ってこない。

ゴールドのビーズを嫌っているかも知れないので、ニンフを#12ガンメタビーズのカディスに変更。

それでも食ってこない。

う~ん、すでにフライを見せすぎた気がする。

ようやく見つけたこの1匹。なんとしても仕留めたいところだが、ここはいったんやり過ごして、後でアプローチし直したほうがいいかもしれない。

この魚との勝負は保留にして釣り上がります。


ブラインドのドライフライも試してみたが反応はなく、サイトでスポッティングできた魚もさっきの1匹のみ。

やっぱり魚少ないのかな、この川?

 
この素晴らしい景色で、あとは魚さえ居てくれたら最高なんだけどなあ。


残り時間も少なくなってきたことだし、さっきのヤツにもう一度トライして終わりにするか。


さっきのスポットまで戻って、遠巻きにあの落ち込みの少し下から水辺に降りて、再度アプローチします。

ゆっくり近づいて目を凝らす。

いるいる。

しばらく見ていると、ヤツの姿が確認できた。

あれから約2時間が経過している。

たぶん、ヤツはドライには浮いてこないだろう。

やっぱりニンフだな。

ニンフはさっきのガンメタビーズのカディスをもう一度送り込んでみよう。



すると今度はあっさり2流し目で食ってきた!
見事に作戦成功。あそこで深追いせずに、やり過ごしたのが正解。



実際掛けてみるとやはりデカイ。ズッシリと重くボトムにへばり付くようにグングン流れを上っていく。

ヤバイヤバイ。。

久しぶりのレインボウとのファイトだ。

ようやく流れを上るのをあきらめたのか、止まったと思ったら、今度は逆に流れに乗ってガンガン下り始めた。ときおり狂ったように突進するそぶりを見せる時の、瞬発力の早さがレインボウですよね。ヒヤッとさせられる。

開けた河原ではないので、追跡するのも大変だ。



ようやくランディングしたレインボウ。
4lb強、55cmのオス。パワーが漲る見事な魚体だ。



ブラウンも大好きだけど、レインボウはやはり素晴らしいファイターですね。



釣り上げた者だけに許される、この美しい魚にしばし見惚れる時間。



ちょうどこの時、下からカップルのアングラーが釣り上がってきて写真を撮ってくれた。


よし、この勝負をものにすることが出来たし、今日は上がろう。




初めて訪れたこの川。
きびしかったけど、最後にこの日唯一のチャンスだったターゲットを仕留めることができて満足です。

何より素晴らしく綺麗なこの川。魚が少なかったことはさておき、渓相、水の綺麗さなど、この川で釣りをする喜びは何ともいえないものがあります。

この日の前半釣った中流域はもしかすると、濁りの影響でまだ魚がストラクチャーにタイトに付いてしまっていて動き回ってなかったのかもしれないし、もう少し水色のいいときに釣ってみないと判断するには早いでしょう。

今週末は翌日月曜日にまだストーリーの続きがあるのですが、長くなってしまったのでまた近日中にアップします。

それではまた次回。



Tight Lines!

Been extremely wet, awful weather

今年の11月はひっどい天気です。

雨ばかりで川の水位がなかなか下がりません。

自分の知っている過去2年は、10月末ー11月初旬に釣り可能な水位まで下がったホームリバーの水位は11月半ばでもまだハイフロー。

今週に入ってから毎日のように降り続いているヘビーレインで水位は下がるどころかやばいレベルまで上がってしまって、現在ついに洪水警報です。

Otago地方の川はもうどこでも同じような状態。いつも水の少ないNorth Otago方面の川までが超ハイフローでもう釣りどころの話じゃありません。

逆にSouthland地方の川のほうがまだましな状況なので、毎週南に車を走らせることになっています。



時にはサングローブが乾かなくて、ダッシュボードの上で乾かしながら出撃していったり。。


そんなわけで、Mataura Riverがメインとなっていて、同じようなアベレージサイズばかりですが、


ニンフは主にブラインドで。ライズがあればもちろんドライで狙っていきます。



アベレージサイズは元気が良くて、引きは強いんですけどね。




ここのところSAGE ESNばかり使ってますね。



現状ではこのくらいの2.5lbクラスがマックスサイズ。



 
午後はほとんどドライフライのみで、1日やって、ニンフ30%、ドライ70%くらいの展開となっています。



Matauraも現在あまりいい状況ではなく、釣果はそこそこといったところです。



とにかく広大な川なので、中流域の今までやったことの無かったセクションを数箇所開拓してみたりして、今後のために時間を有効に使う努力はしています。

中流域はブレイデッドになっていることも多く、もう少し水位が下がって川が渡れるようになると広く動き回れる感じですね。


先週末の釣行時には40(m3/sec)を割るくらいまで下がってきていたそのMatauraのリバーフローも、月曜日の夜から降りだしたヘビーレインで240(m3/sec)まで急上昇。その後120くらいまで下がったところでまた追加の雨。これはたぶん当分ダメですね。


今週末はいよいよ釣り可能な川がどこも無いかもしれません。

去年は11月が一番いい釣りが出来ました。サイトフィッシングで釣る川で、8-9lbが獲れたのもこの時期だったのに。


いったい何時になったら気持ちよく釣りが出来るのか?


現在、かなり残念な状況の今年のNZ南島です。



Tight Lines!

Back on the Oreti



いつも読んでいただいてありがとうございます。

このブログ、SWEET GREEN LANDを書き始めてから早3年が過ぎました。

ついにフリーブログのファイル容量を使い切ってしまったので引越しをしました。

今後はSWEET GREEN LANDⅡとして、引き続き書き綴っていきますので、よろしくお願いします。




先週のMatauraでは久しぶりのマッチ・ザ・ハッチの釣りが楽しくて、今週末もまたMatauraに行きたかったんです。

先週の釣行時に50(m3/sec)を切っていたリバーフローはその後さらに下がり続け、40(m3/sec)くらいまで下がりました。

これでますますドライに出やすい、いい状況になりそうだと楽しみにしていました。

ところが28日金曜日にOtago,Southland地方は無情にもヘビーレイン。
翌29日には水位は一気に130(m3/sec)まで急上昇!



あ~、終わった~~。。

ホームリバーを含め、Otago地方の川も軒並み壊滅状態(涙

まともな水位の川が無い...

もう今週は、近場のハイランドリザーバーにストリーマーでも引っ張りに行くしかないかなぁ。。

でも川がやりたかったんだよなあ。

今週の川選びは相当悩みました。前夜の直前まで決めかねて。

Oretiに行く時は、Mossburnという小さなタウンにいつも泊るんですが、近くにまあまあおもしろい、小さめの川が1つあるんです。

昨シーズン中、初めて釣ったときになかなかいい川だなあと思いました。
でも、その時にその川でニンフのボックスを丸ごと失くしてしまったんですよ。ニンフが100本くらいぎっしり入っていたんですけどね。ベストのポケットの閉め忘れです。

冬の間に増水もしただろうし、もう無いだろうけど、もしかしてリバーバンクのブッシュの影にまだあったりして、なんて淡い期待が(笑

そんなわけで、今シーズンにニンフBOX探しがてら、また行きたいと思っていたんです。

この週末、その川は唯一、水位の面では釣りになりそうだった。

ただ泊って2日やるほどの川でもないから、どうせならやっぱりOretiと組み合わせにしたいけど、この状況じゃどうせOretiも無理だろうなあと思いながらも、ふと、Upper Oretiのリバーフローをチェックしてみた。

すると。。。


おっ、そんなに増えてない!!


10月20日頃に一度、かなり水位が上がったようだが、すでに下がって、今回の28日の雨ではそれほどの増水はなかったようだ。

そもそもこの川の超スプーキーなブラウンは、ローフローで透明度が高い時にはほとんど釣るチャンスが無い。

それが昨シーズンにこの川を釣ってみた率直な実感。

今なら増水後の濁りも若干残っていて、水位も少し高め。加えて、シーズンの初めでまだプレッシャーも低めで、むしろチャンスなんじゃないのか?

なにかひらめくものがあって、


明日Oreti行っちゃう??


と急に気分が盛り上がってしまった。

そこからは早かったです(笑

いつもの宿も空いていたのでブックして、サンドイッチ作って。

急遽Oreti釣行が決定です!


7時出発!遅いか?!

遠くまで行くんだから、もうチョイ早く出ろよって感じですね(笑

川のトラウトって朝釣れないから、いつも遅いんです。



途中Goreでちょっと買い物して、10時到着。



Oreti Riverに戻ってきた!

やっぱりいいなーー。

上のウォークオンリーゾーンはすでに車が4台止まっていたので、2つ下のパドックから入ってアップストリームに釣り上がります。
この時期ならまだアングラーは少ないかと思っていたら甘かった。さすがOreti。
みんな考えることは同じかも。このビートでさえ用意が済んでスタートしようとしていたら車が1台入ってきた。

どっち行くの?

って聞くのでアップストリーム行くよ。

って答えると、

そうか~、じゃオレはダウンストリーム行くよ。

って言ってました。

なんとなく上に行きたかったような雰囲気だった。

危なかった~



今日はLOOP EVOTEC 696 MFで。
6年使い込んでいる愛竿ですが、南に来てからは、2年連続でシーズン序盤にティップ折れで戦線離脱を余儀なくされ、このロッドであまり釣っていない。

自分の持っているロッドの中では、Oretiで使いたいのはやはりこれ。

今年は頑張ってもらいましょう。

川の状況は、薄っすらと白っぽい濁りが入って水位はやや高め。

ほぼ想像したとおりのコンディションだ。


こんな感じのコーナーのインサイド側で、流れが緩く、水深のあるスポット。

魚がいるとしたら、たぶんこういうところだろう。

川の規模は違うものの、先週のMatauraでニンフで釣れたときも、こういうスポットに魚がかたまっている感じだった。

Oretiでタングステンビーズのニンフはあまり使わないが、今日は水量もあるし、少し濁りも入っているので#14のゴールドビーズPTニンフで。
ドロッパーも1.2mくらいの長めで、インジケーター代わりのドライは#10のスティミュレイター。

これでいきます。



スタートからまもなく、最初のスポットでいきなりのストライク!



やっぱりいたなー、狙い通りのところに。



Oretiにしては小さい、50cmくらいの3lbです。



この雪代混じりの川の水に同化するように、白っぽいブラウンです。

Oretiにしては幸先のいいスタート!

やっぱりこの笹濁りのコンディションは釣れるのか?
 
 
次のスポットも似たような主流脇のインサイド側。

さっきのスポット以上に、いかにも魚がいそうな雰囲気のスポットだが。

下から丁寧に少しずつ、上へ上へ刻んでいく。



最もあやしいと読んでいたのは、画像中央の流れにヨレができてシワシワの水面の色が濃く見えるところ。

このピンに差し掛かったとき、インジケーターのドライが勢いよくズボッと消えた。



やっぱりいたーー!

フッキングと同時に魚がこっちに向かって走りだした。
左手のドローが追いつかないので、ステップバックしてなんとかラインテンションを保ち、バットにしっかり魚の重みを乗せた。



さっきのヤツよりはデカイ。



おっ、まあまあいいサイズ!



無事ランディングに成功。



とりあえずOretiらしいサイズがきた。5.5lb、ちょうど60cmくらいかな。



まだスタートから1時間も経っていないのに、いきなり2連発。

もしかして今日のOretiはバンバン釣れちゃうのか??


この後昼を回ると、パッタリと釣れなくなって、いつものOretiに。

やっぱりそんなに甘くはないか (笑 

この調子ならきっと出るだろうと読んでいた数箇所のスポットも沈黙した。

4時間余りの何も起こらない時間が過ぎる。


そしてようやくこの日の3発目が!


 
この日の1匹目と同じような白っぽいブラウン。3lbは超えていた。



大きくはないけど、キレイな魚だ。

それにしても水がまだ冷ったいです。

この日時間の経過とともに、どんどん濁りが消えて水が澄んでいくように感じた。

後半の反応の悪さはそれが原因だったのか?



よし、Oretiを上がって、宿の近くの川でイブニングライズやりに行こう。



Mossburn近くの小さめの川。

水位は問題なかったが、まだ濁りがかなり残っていた。


イブニングライズは起こらなかったが、ブラインドでアダムスに出たのが1匹。



釣りを終えて、いつものMossburn Country Parkに宿泊。



2日目の朝。再びOreti Riverに向かう。



Centre Hill RoadからOreti Roadへ。



この辺りのグリーンの景色がまた綺麗なんだよな~



まずウォークオンリーゾーンに向かうと早くも車が2台止まってますね。
まだ8時なんだけどなあ(やっぱり遅いか?)

止まっている位置からすると、ここからアップストリームが1人、ダウンストリームが1人だな。

空いているのはアップストリームのビートのさらに上の一番遠くのビートだ。

そこまで歩きたくないので、もうこの丘を降りずに戻ります。

Oreti Roadに入ってから1つ目のパドックに入ることにした。前日釣ったビートの1つ上になります。



ここはいつもは河原まで車で入れるのに、今はなぜか”Temporarily Closed"のサインが。



ただし、歩きなら入っていいようだ。
昨日、ここに車が1台止まっていたけど、そういうわけだったんだな。



用意を済ませ、歩きでエントリーです。



2日目は朝から快晴。やはりもう濁りはほとんど消えてしまった。

今日はきびしくなりそうだ。



今日も同じLOOPのロッドで。



この大場所のプールで魚をみつけたが反応せず。



前日同様、こういう瀬脇のインサイドを攻めていっても反応なし。


もう少し釣り上がると、遠めに釣り人が1人。

おーい、何でだ??

ゲートに他の車は無かったけど。

考えられるとしたら、上のウォークオンリーゾーンからダウンストリームに向かった先行者がここまで釣り下ってきたってことか?

これからが一番期待している朝の遅い時間帯なのに。

仕方なく戻って、さっき始めた地点よりダウンストリームに下ります。

しかし、下も反応なし。



ここは自分自身、過去に釣っている実績のある瀬ですが、ここも不発。

今日はこのままOretiと心中よりは、今後のために他も見て回りたい。



3時間釣って、Oretiを後にすることにした。

ノーザリー(北風)も強くなってきたことだし。



前日のイブニングにやった川を、真昼間にもう一度トライしてみる。

この日もほとんど魚の動きが無い。



最後にまだ行ったことのない、Matauraの上流域を見に行ってみよう。
今から行けばまだ2-3時間はできるだろう。



初めて訪れたUpper Mataura River。

ライズはほとんど起こらなかったが、緩い瀬で一回だけライズしたのがいて、しつこく先週と同じCDCエマージャーを流したら出た。

しかし、残念ながらファイト途中でフックアウト。。

そのワンチャンスだけでした。



よし、また来よう。

今年はMatauraの中流、上流も開拓してみようと思っています。

これで今週末の釣行が終了。


突然思い立って、行ってしまった今シーズン初のOreti Riverでした。
この川はまとまった雨の後、一気に水位が上がって、また急速に引いていくんですね。

とにかくここのブラウンは、ローフローでハイクラリティの時には超スプーキーで、なかなか釣るチャンスはありません。

なので、増水はチャンスではある反面、ある程度水位が落ち着いてこないと、川の遡行が難しくなってしまうので、その辺がなんとも難しいんですね。


 
今回の釣行は30日、31日。

30日の釣り開始時は水位が下がっていく過程の8.5(m3/sec)程度だったんですね。
翌31日の昼頃には7.0(m3/sec)くらいとどんどん下がり続けて、濁りも引いていっていたわけです。

こうしてリバーフローのグラフを見て振り返ってみると、29日の午後と今回釣れた30日の午前中、8.5-9.0(m3/sec)程度の水位だったときがほどほどの濁りが残っていてチャンスだったのではないだろうか。

このくらいの水位の時に、増水しすぎない程度に追加の雨が少し降ったりしてくれると、チャンスが広がるのかもしれません。

やはり釣るには、チャンスが巡ってくるまで通い続けるより他はないってことですね。

歩行距離も長いし、風も強く、魚はスプーキーでホントにチャレンジングな川ですが、それでもやっぱりまた行きたくなってしまう。



前回、Mataura Riverのことをある意味「特殊な川」だと書きましたが、Matauraが特殊なら、対するOretiは「特別な川」とでも形容しておきましょう。

この川で釣りをすること、この川のブラウンに挑戦することは、釣り人にとってスペシャルなことなんです。


今シーズンもまたこの川に挑み続けたいと思います。


Tight Lines!!

        
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